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無防備だった地下施設 事故発生 当初編 イチエフあの時⑤ / ふくしまの10年 東京新聞

【要約】
F1を襲った大津波はやすやすと堤防を乗り越え、海抜約10mの敷地も超え、1〜4号機の建屋は最大5.5mの高さまで浸水した。

                東京新聞20年9月27日
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■無防備だった地下施設
水没   地下階の配電盤、非常用ディーゼル発電機
生残り  地上の6号機空冷式発電機1基
     
1〜4号機は手の打ちようがなかった。

◯原子炉周辺
敷地造成  海抜約40mの高台を約30m削って造成
利便性考慮 海水ポンプとの高低差を小さくし、船からの資材搬入の利便性を考慮
津波想定  敷地高さを超える大津波は来ないとの甘い想定

◯過去
1991年  1号機  海水配管亀裂 地下非常用発電機が水没
1999年  仏原発  河川氾濫で地下非常用冷却装置などが機能喪失
これらの教訓に学び対応していれば、F1の状況は大きく異なっていた可能性が高い。

■ハッピーさん ベテラン作業員
「水没トラブル後も、対策されないまま放置されていた。
安全対策工事も山積みしていたが、各号機の稼働率やコストが優先され、
安全は二の次になっていたのではないか」

・・・

F1の
海水ポンプの敷地高さ          OP+4.5m
1~4号機の敷地高さ      OP+10m

第2波の津波は10m盤上のタンクを水没させている。
東電のデータによる区間平均水深の最高値は17.3m。
(https://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_131007_03-j.pdf)
大切な海水ポンプが停止しすると原子炉の冷却は出来ない。
なぜ、OP+4mの敷地に設置したのか。

それは、
ポンプの吸い込み高さが低ければ低いほど、
ポンプの電気代が少なくて済む。
渦巻きポンプはその原理から10m以上は吸い上げられない。
10m以上の高さからポンプで海水を汲み上げるためには深井戸ポンプを使うか、
水中ポンプになるのだが、いずれもコスト高となる。

ポンプの押し上げ高さも低ければ低いほど、
ポンプの電気代が少なくて済む。

そこで、
東電は海抜約40mの高台を約30m削って低くし、
海水ポンプは更に低いOP+4mの敷地に設置した。
これで東電は十二分に電気代を節約出来た。
津波対策を無視し、得したつもりであった。

F1が爆発核事故を起こすまでは、、




注1)個人の感想です。
注2)F1は福島第一原発の略称。
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  by setonokaze | 2020-10-02 06:17 | 東京新聞

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