「F1事故からの復興 」米・原子力礼賛の地 手本の愚 原発開発拠点のハンフォード「汚染訴えると非国民扱い」/ こちら特報部 東京新聞
【要約】
復興庁の有識者会議がF1事故の被災地復興に関する提言書をまとめ、米・ハンフォード核施設の周辺地域をモデルにし、先端産業の国際教育研究拠点を設けるよう訴えた。原発で憂き目にあった被災地にとって良い手本なのか。
東京新聞20年7月6日
■国の有識者会議 提言書
6月8日にまとめた。
避難指示が解除された被災地で住民が帰還を渋る中、若い世代の定住を促す必要があると指摘。
国際教育研究拠点の整備を提案した。
◯研究テーマ、目標
廃炉技術やエネルギー問題。
「スターが必要」
「海外のトップクラスの研究室を誘致する」
「マイナスをプラスにする創造的復興の拠点」
「究極の地方創生モデル」
「女性活躍タウン」
◯計画
開所 2023年春以降
規模 研究者とスタッフ 約600人
将来的雇用創出 5000人程度
年間運営費 100億円程度
◯担当者 復興庁
「放射能汚染に立ち向かってきたのがハンフォードの周辺地域。
モデルには最適」
■ハンフォード
◯石山徳子教授 明大
原爆を開発する拠点。
長崎に投下された分のプルトニウムが造られた。
冷戦下でも核開発が進められた。
高収入の雇用が多く、をれを望む人が集まった。
高校のロゴマークに原爆のきのこ雲が用いられ
「プルトニウム」「半減期」と名付けられた地ビールもある。
一方で、
「川魚を食べてきた先住民は体の異変に苦しめられた。
ハンフォードが抱える放射能汚染の問題は片付いておらず、
除染が続けられている。
◯宮本ゆき 米シカゴ デュポール大
「全米で最も汚染がひどいといわれてきた場所がハンフォード。
原子力礼賛の空気が強く、放射能汚染の被害を訴えると非国民扱いされる」
■武藤類子 福島原発告訴団
「政府は、原発被災地を再び原子力業界に依存した地域に仕立てて、
事故の被害を口にできないようにしたいのか。ハンフォードが復興のモデルとして
ふさわしいとは思えない」
注1)個人の感想です。
注2)F1は福島第一原発の略称。
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by setonokaze | 2020-07-11 06:32 | 東京新聞