川内巡る訴訟 福岡地裁 煙に巻く でも大噴火めったにないからOK / 東京新聞
ちょい遅れだが、重要な情報源。
【要約】
司法がまた「ダメ」を出した。
「巨大噴火はめったに起きない」というウルトラCで認めた。
東京新聞19年6月19日
■火山ガイド
原発の安全な運用に影響を及ぼす可能性が「十分に小さい」と
判断出来ないければ、立地を認めない内容だ。
■争点
この火山ガイドの妥当性が争点。
■倉沢守春福岡地裁裁判長
「火山活動の可能性を正確に評価するための知見が確立していない。
火山ガイドの定めに不合理な点のないことが立証されたか疑いが残る」
「破局噴火は低頻度で、現在の科学では予知は不可能」
「低頻度の自然災害は、想定しなくても社会通念上、安全性に欠けない」
・・
■井村隆介鹿児島大准教授
「噴火予知が出来ないことなど、多くの火山学者が指摘してきた火山ガイドの不備を裁判所は認めている。
つまり、ガイドやそれに基づく審査に不備はない、という国や電力会社側の主張は認めていない。
なのに、最終的に社会通念で容認しており、ちぐはぐだ」
「地震は十万年前の活断層が動いたかどうかを基準に判断している。
一方で数万年前の破局噴火を低頻度とみなすのはおかしい。
活断層と火山がダブルスタンダードになっている」
「火砕流に襲われた時、川内原発は半分埋まった状態で残るだろう。
つまり、コントロールできなくなった状態の原発が、日本どころか
世界に被害を及ぼす過酷な状況になる」
■小山直人静岡大教授
「火山ガイドが不合理である疑いを認め、破局噴火は予知できないとも指摘している。
なのに、破局噴火の発生頻度は小さいから無視していい、そうれが社会的に容認される
というのは、論理としておかしい」
「誰が見ても黒を白と言い換えている。完全な言葉のすり替え。結論ありきだったのでは」
「ガイドは、火山の専門家の意見を取り入れず、『噴火は予知できる』という前提で作っている。
ほとんどの火山学者が知らないうちに規制委が原案をまとめ、パブリックコメントが行われた。
私を含め、多くの火山学者が問題点を指摘した」
「規制委には火山の知識がある人がいない。とにかく急いで、拙速に火山ガイドを作るなら、専門家と集めて議論するべきだ」
■火山学会の提言
「噴火予測の限界やあいまいさの十分な理解が不可欠。
火山ガイドでは、このような噴火予測の特性を考慮し、慎重に検討すべきだ」
注1)個人の感想です。
注2)F1は福島第一原発の略称。
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by setonokaze | 2019-06-22 23:27 | 東京新聞