高浜原発クレーン倒壊 安全対策工事を一部中断 東京新聞/TV報道から検証
ご紹介するのは東京新聞の記事。
ツイ友が購読しているのを、四電本社前に届けて戴ける。
ちょい遅れだが、重要な情報源
【 要約 】
関電は40年を超える運転の延長に向けた安全対策のうち、
一部作業を中断することを明らかにした。
倒れたクレーンを近く撤去する予定。
安全性が確認出来るまでは他の3台を含め、クレーンの作業を中止する。
燃料取り扱い建屋内部の壁面パネルの一部に隙間を確認した。
建屋内は気圧を外部より低く保つことで放射性物質が漏れないよう設計されているが、
現時点では問題はないという。
原子炉格納容器に倒れかかるといった重大事故につながる危険性もあった。
東京新聞2016年1月22日
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TV報道から検証してみよう。
事故後いち早く、
関電はこのクレーンは瞬間風速42m/s に耐えるとコメントしました。
小浜市で観測された瞬間風速は25.8m/s です。
だったら倒れるはずありません。 (nhk 1/21)
アームが運転席の後方に倒れこんでいます。
アームを支えていたワイヤーがたるんでいますよね。
しかも、ワイヤーはアームの下側にあります。
アームが風を受け、煽られ垂直より後方にアームの重心が異動したため
一気に後方に倒れたのですよね。
右側のキャタピラがもちあがっていますよね。
アームはキャタピラ進行方向に向けておくべきだったといいますが、
こんな狭い場所でクレーンの方向転換など出来ませんよね。
(風は予想外の方向から吹くこともあります。) (nhk 1/21)
BS-nhkが伝えた当時の状況がよく分かる画があります。
当時は1,2号機の格納容器の頂部にドーム型の屋根を増設する工事のため、
仮設足場を組み立て中だったようです。
手前が2号機、奥が1号機。1号機をよく見て下さい。
画面の右、仮設足場のシート(ネット)がズタズタです。左手のシートは右にめくれ、右のシートは縦のままめくれています。
風が左手奥から右手前に吹いたことをしめしています。
仮設足場のシートは強風が予想されるときは、足場の柱にくくりつけ、風で飛ばされないようにします。でないと、仮設足場が倒壊する恐れがあるからです。まったく、シートを畳んだ形跡がありません。通常のままです。
と言うことは、
当時「強風対策をせよ」との指示が無かったことの証明となります。
(仮設足場の強風対策は10分間の平均風速が毎秒10m以上と)
だから、クレーンも強風対策をしなかったのですよね。
安全管理者は何故指示を出さなかったのでしょう?
この仕事は丸投げだったのですか?
安全管理と事故は請負会社の責任となるのですか?
で、関電としては想定外になったのですね。
こんな杜撰なことが原発の現場で起きているのです。
(このシートズタズタの画は他の報道では見かけない。不都合なのだろう)
(BS−nhk1/21)
(クレーンはCOBELCO製。カタログ見たが該当する機種の記載はない。旧型なのか)
ジブや角(ストラット)が屋根を突き破っていなかったので、使用済み核燃料プールの気密に大きなダメージは与えなかった。
これは運の問題。
突き破っていれば、重大事故となる。
(爆発の恐れのある建屋は天井を弱く作る。爆発時爆風が上に抜け、被害を最小に出来るからだ。この燃料プール建屋がそうなっているかは不明だが。
そもそも、この工事は格納容器のドーム型の天井が弱いので、さらにドーム型の屋根を付けるための工事)
窓もない、換気口もない、密封された建屋は当然放射線管理区域。
燃料プールには使用済みを含めた259体が保管されているという。
美浜の会2001年のデータによると http://www.jca.apc.org/mihama/News/news62/news62kanden.htm
2001年で242体とあるから、+17体。管理容量が増えていなければ、満杯である。
その屋根にドスンとクレーンが倒れたのだから、大変だ。
事故は想定外から始まる。
このような、危険は原発では無数にあるだろう。
想定外なしの原発稼働はあり得ない。
原発やめようよ。。
注1)個人の感想です。
注2)F1は福島第1原子力発電所の略称
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by setonokaze | 2017-01-30 00:05 | 東京新聞