吉田調書 Ⅴ要旨 13日 官邸から「何とかしろ」14日 40人不明情報 死のうと15日全員撤退 / 東京新聞
今日、
ご紹介するのは東京新聞の記事。
ツイ友が購読しているのを、四電本社前に届けて戴ける。
ちょい遅れだが、重要な情報源。
関心のある所だけ読んで下さい。不要な所は読み飛ばしてもいいです。
【 要約 】
〖13日 官邸から「何とかしろ」〗
〈 非常用冷却装置のおかげで冷却が続いていた3号機。しかし、
13日の未明に注水が止まると状況が悪化していく 〉
—優先的に淡水を使った理由は。
「やはり官邸です。
—それが一番か。
「一番です。私は海水もやむを得ずというのが腹にずっとありますから、
最初から海水だろうと、当初言っていたと思います。
その後に官邸から電話があって、なんとかしろという話があったんで、
がんばれるだけ水を手配しながらやりましょうと」
〈 海水注入が再開されたが、3号機は深刻さを増してゆく 〉
—13〜14時ころ、建屋の2重扉のあたりが300ミリシーベルトとか、
白いもやがあった記録があるが、そういう印象は。
「あります」
〈 3号機の状況はさらに悪化し、水素爆発の危険性が高まった 〉
—燃料棒の相当部分が露出している認識は。
「もちろんある***」
—ベントの準備は。
「圧力が上がって、ラプチャーディスクを開けば自動的に
出るようにしておけという指示はしてあった」
—圧力が下がらない原因は。
「結局ラプチャーディスクを割るような圧力バランスまで行っていないんだろうと」 参照1
〖14日 40人不明情報 死のうと〗
〈 14日になると、危険はさらに高まる 〉
—ドライウェルベントの検討は。
「もちろんしている。ウエットウェルベントを先行してしまって、
それをやっている間に爆発してしまった」
〈 11時1分、3号機で水素爆発。すでに危険な状況で、作業員たちは退避していた 〉
—どこに退避する。
「需要免震棟だ。***」
—行ってから爆発までどれくらい時間があった。
「結構短かった。ゴーかけて、よし、じゃあという段取りにかかったくらいで爆発した。
現場から上がってきたのは四十何人、行方不明という話。**その時、
死のうと思った。**そこで腹切ろうと思っていた。
確認したら、一人も死んでいない。私は仏様のおかげとしか思えない」
〈 2号機は14日昼、炉の水位が低下。何日も機能し続けていたRC-Cが駄目になった 〉
—2号機への注水再開の経緯は
「圧力が下がらない**」
〈 2号機は打つ手なしの状況が続く。原子炉や建屋内プールにある
核燃料の膨大な放射性物質が全て流出する最大の危機を迎えた 〉
「バルブが開かないと。私はなにせ焦っていたんで、早く減圧させろと。
開かないと言っても、私自身、パニックになっていました」
「***ここで何回目かに死んだと思ったんです」
「2号機はこのまま水が入らないでメルトして、
完全に格納容器の圧力をぶち破って燃料が全部出て行ってしまう。
そうすると、**チェルノブイリ級ではなくて、
チャイナシンドロームではないですけれども、ああいう状況になってしまう。**」
〈 吉田所長はさらなる事態の拡大を予想した 〉
「結局、放射能が2Fまで行ってしまう。
2Fの4プラントも作業出来なくなってしまう。**最悪そうなる可能性がある」
—退避は検討したか。
「***電話で(栄副社長)にいったのかな。こんな状況で非常に危ないと。
操作する人間だとか、復旧の人間は必要ミニマムで置いておくけれども、
退避を考えた方がいいんではないかとはなしをした記憶があります」
—それはSR(蒸気逃がし安全)弁がなかなか開かないからか。
「開いたんですがなかなか圧が下がらない。どんどん水位が下がっていく。
圧力が下がり、水を入れるタイミングのときに、消防車の燃料がなくなって、
水が入らないと。これでもう私はだめだとおもったんですよ。
私はここが一番死に時というかですね」
—だめだと思ったのは3号機とかよりも2号機か。
「**(2号機は)水が入らないいんですもの。水が入らないということは、
ただ溶けていくだけですから、燃料が。燃料分が全部外へ出てしまう。
プルトニウムであれ、なんであれ、今のセシュウムどころではないわけですよ。
**われわれのイメージは東日本全滅ですよ」
〖15日全員撤退言っていない 〗
2号機の危機が迫っていた3月14日夜から15日未明にかけ、
東電は1部人員の「撤退」を検討したが、官邸には「全員撤退」と伝わった 〉
—撤退も検討という話は出でいた。
「細野さんに**現場の人間はミニマムにして退避ということを言ったと思う。
電話でいった」
—本店の反応は。
「**分かったと」
—東電社員は。
「何かあったらすぐに退避できるようにというのは指示している」
—5時くらいに菅首相が本店に来て、退避はないとか、命を懸けて下さいとか。
「どれはいっていた」
—所長はその前に細野さんらに、撤退と言ったのか。
「全員撤退して身を引くということは言っていない。
**関係ない人は退避させますからということを言っただけだ」
〖 備えないと他も危ない〗
〈 吉田所長は所長になる前、原発の耐震対策などを担当する本店の
原子力設備管理部長だった 〉
福島第一の10メートルほどの津波が来る可能性があると言う話は聞いていたか。
「聞いていた。もっと高い津波が来るなら対策が必要だと常に
社長、会長、原子力の本部長以下にも報告していた」
〈 東電は複数の原子炉が同時に事故を起こす事態を想定していなかった 〉
—電動のスイッチで対応出来なくなった時のことまでかんがえなかったのか。
「3月11日の前はそういう発想にはいっていないのだろう。
スイッチを押せばその通り動いてくれるという前提でのマネジメント。
これは東電福島第一だけでなく、オールジャパンどこでもそうだと思う」
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
吉田所長は
東日本全滅までも覚悟した。
原発は核燃料を使う限り、メルトダウン、核物質の漏洩、核汚染から、
逃れることは出来ない。
F1から、学んだことだ。
さらなる、悲劇がこの国を襲うまで、目が覚めないなら、
この国の未来はない。。
注1)個人の感想です。
注2)福島第一原子力発電所のことを東電では1Fと称するが、
1Fは建築図面では1階のこと。
このブログではそのままF1と表します。
引用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京新聞2014年9月12日5面
お気に入りましたら、購読のほどよろしくと、勝手に
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参照1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
福1原発はベントになぜ失敗したか 2 ラプチャーデスク
http://lituum.exblog.jp/19279826/
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by setonokaze | 2014-09-22 23:53 | 東京新聞