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汚染水を止めろ14 / 突然の放出計画 / プロメテウスの罠

ここのところ、
ず〜と期待外れだった。
今回はどうか?
汚染水、核心に触れられるか?
追って見よう。
要約

【突然の放出計画】
東電の
次の課題は増え続ける汚染水。
鹿野農水相「タンクが一杯になるから流させてくれ、と。
風評被害や食の安全、海洋汚染を国際問題化することへの
認識がないんだ」
2011年4月2日
高濃度汚染水が海に流れていることが判明する。
2日後、
東電は高濃度汚染水の保管場所を確保するため
低濃度汚染水を放出した。
放出量は「10の15乗レベル」
鹿野は
「内閣が吹っ飛ぶぞ。国際問題になる」と驚いた。
細野は「御理解を賜りたい」
12月15日に出した東電の計画書
「関係省庁の了解なくして行なわない」と明記
事実上、海に放出することが不可能となった。
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

タイムラインから                     参照3

4月2日10:00 
2号機の取水口付近のピット内に
表面線量1000mSv/h超の
高濃度放射能汚染水が滞留し、
そのピット脇のコンクリートの亀裂から流出       

4月3日 11:20
東電は、4号機のタービン建屋地下で3月30日に社員2名の遺体を見つけたと発表。
地震直後から行方不明になっていた。
(東電社員2名が地震で死亡していたことに、検死は?)

4月3日 13:47
放射能汚染水止水作戦「ビーバー作戦」が開始される。
コンクリートを注入してもとまらないため、
高分子吸水ポリマー、おがくず、新聞紙を投入する。
だが、流出は止まらず。

4月4日19:31
「2号機 漏水入浴剤作戦 入浴剤13kg投入するも水の色の変化なし」

4月5日15:07
硬化剤を投入
15:30 4/4に採取のコウナゴから暫定規制値を上回る放射性セシュウムが検出
 魚介類の基準超えははじめて

4月6日 07:19
保安院 午前5時38分、止水完了 を海江田経産相に報告

・ ・・・・・・
海江田経産相は
止水完了の報告を受け、ノートに
「万歳」と記載とある。
F1の核汚染水が、
ピット1つの漏洩で
収まるはずはない。
迫り来る核汚染水の全面的漏洩、
拡散の前兆であることの
認識が全く欠如していた。

「ビーバー作戦」に「2号機 漏水入浴剤作戦」
何とも、コメントしがたい作戦名だ。
今も続く、
東電のちゃらんぽらんは
こんな表現が出る素地に由来する。



流出した高濃度核汚染水の総量は
推定4.7x10の15乗ベクレル(4700兆ベクレル)  

流出期間 4月1日から4月6日午前5時38分まで
流出率  約4.3m3/h

流出量  は公表されていない。
     5間、比重1として、
     4.3x5x24= 516トンの流出だ。
     (参考値)

2号機スクリーンの近傍海面で
空間線量 20mSv/h                     参照1

「内閣が吹っ飛ぶぞ。国際問題になる」と驚いた。
のは うなずける。
だが、
国際問題に実際なるかと言えば、
残念ながら、ロンドン条約は不備で
陸上からの海洋投棄を想定していない。              参照2
それで、
4月10日までに放出された5、6号機の
低レベルの核汚染水約1万トンは
国際法に触れないとの政府見解。

問題になるのは
国連海洋法条約
『第194条2項では、
「いずれの国も、自国の管轄又は管理の下における活動が
他の国及びその環境に対し汚染による損害を生じさせないように
行われること並びに
自国の管轄又は管理の下における事件又は活動から生ずる汚染が
この条約に従って自国が主権的権利を行使する区域を越えて拡大しないことを
確保するためにすべての必要な措置をとる。」と規定されている。』
ことだ。

先進国、技術大国を自認するなら、
法に定めがないから、
放流OKでなく、
自主基準を定め、
世界をリードする。
必要だ。
それが、出来ないなら、
先進国、技術大国は返上でしょう。

核公害防止の観点から
海洋核汚染は無防備だ。
早急な法整備が必要だ。










注1)個人の感想です。
注2)東電用語では福1原発のことを1Fと称するが、建築図面では1Fは1階のこと。当ブログではそのままの略「F1」を使用。
引用1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                朝日新聞   2014年1月10日

汚染水を止めろ14 / 突然の放出計画 / プロメテウスの罠_b0242956_72112.jpg

参照1  福島第一原発2号機から流出した高濃度の放射性物質を含む汚染水について 平成23年4月25日原子力安全・保安院http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110425002/20110425002-2.pdf
参照2  福島第一原子力発電所における汚染水の放出措置をめぐる国際法
東京大学政策ビジョン研究センター
http://pari.u-tokyo.ac.jp/policy/PI11_01_nishimoto.html
7.おわりに
以上のように、今回の放射性物質を含む汚染水の放出という事態に直接に対応するような具体的な国際法上の規則は存在していない。また関連する国際法上の規則に照らしても、今回の汚染水の放出措置が、これまで説明されてきた通りに他国に対する環境損害を発生させるレベルではないのであれば、「ただちに」国際法上の問題があるとはいえない。しかし、仮にそうであったとしても、日本が国連海洋法条約の締約国として海洋環境を保護・保全する義務を負っていることに鑑みれば、今回の汚染水の放出措置が福島第一原子力発電所における事態の展開のなかで「利用することができる実行可能な最善の手段」であったことを国際社会に対して十分に説明していく必要がある。今後の展開も予断を許さないが、事故への対応を行っていく上では、国内における対応はもちろんのこと、国際法のルールを踏まえた上で国際社会に対して十分な説明を行っていくことが重要である。
参照3 タイムライン2011-2012 岩波書店
当ブログ
1. 東電社員達だけが飲んだ ヨウ素剤 証拠写真見つけた。
http://lituum.exblog.jp/17909501
2. やっぱり、東電の幹部がオフサイトセンターにいた。「東電社員達だけが飲んだ ヨウ素剤 http://lituum.exblog.jp/18863104/」
3. 福島第一原発は今も、終息していない。http://lituum.exblog.jp/18970441/
4. 福島の生活 取り戻す。放射能は浴びせられ損なのだ
。http://lituum.exblog.jp/19064207/
5. 石をうがつ 高木仁三郎 http://lituum.exblog.jp/19040868/
6. 東電の罪を問う http://lituum.exblog.jp/18898290/
7. 原発はもう無理 GEの発言 原文も http://lituum.exblog.jp/18757169/
8. 「科学者よ、声をあげよ」訴える故放射線専門家の妻 http://lituum.exblog.jp/18471961/
9. 2022までに脱原発 ドイツの決断 現地からのレポート
http://lituum.exblog.jp/18025076/
10. 脱原発への確かな証拠 1 http://lituum.exblog.jp/17514589/
11. 示唆に富む「福島原発事故」@aquamasa さんのこと。http://lituum.exblog.jp/17545256/
12.  福島を知りたければ、チェルノブイリに学べ 第7編 完
http://lituum.exblog.jp/20406238/
13.  プロメテウスの罠 (UP済み分)http://lituum.exblog.jp/i30
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【瀬戸の風の特選動画 】
福1原発当時の混乱した様子

  by setonokaze | 2014-01-18 07:39 | プロメテウスの罠

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