「死んでくれるか」 思い浮かべた顔  全電源喪失の記憶60 /東京新聞

今日、
ご紹介するのは東京新聞の記事。
ツイ友が購読しているのを、四電本社前に届けて戴ける。
ちょい遅れだが、重要な情報源

【 要約 】

「死んでくれるか」

3月15日未明、
F1免震重要棟の緊急対策本部は異様な静けさに包まれていた。
2号機格納容器の圧力が上昇し、ベントが出来ない。
打つ手がなくなり、誰も口を開こうとしないのだ。
「ドライウエル(格納容器)圧、下がりません」
吉田所長が、立ち上がってふらふらと歩き出した。

「もう駄目だ」

吉田は床にあぐらをかいた。
最後の最後、俺と一緒に死ぬのは誰だー。
「十人ぐらいだったか。昔から知っているやつ。
こいつらだったらしんでくれるかな、と」

「おまえ、各部屋を回れ」

「最悪の事態が起こるかもしれない。その時は出なければならない。
起きているやつだけでいいから、ちゃんと準備するように言って回れ」

約700人がいて、その中には女性もいるのだ。

「パニックにならないようにな。言い方、気をつけろよ」
「はい」

できることは、もう大してない。
ただ祈るだけだと吉田は思っていた。

・・・・・・・・・・・・・・

「死んでくれるか」

この言葉が出た時点で、原発はアウト。
船だと
船長は、こども、女性、若い人順に逃がす。
乗員をも逃がす。
船長は自分と生死をともにしてくれとは言わない。

伊方原発最高裁判決では、            参照1
明確に、原発の安全に対しての見解が述べられている。
「原子炉の設置、運転につき所定の技術的能力を欠くとき、
又は原子炉施設の安全性が確保されていない時は、
当該原子炉施設の従業員やその周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼし、
周辺の環境を放射能によって汚染するなど、
深刻な災害を引き起こすおそれがあることにかんがみ、
右災害が万に一にも起こらないようにするため、」
とあり、

「原子炉設置許可の段階で、**原子炉施設の位置、構造、
及び設備の安全性につき、科学的、専門技術的見地から、
十分な審査を行わせることにあるものと解される。」
とある。

F1は
「当該原子炉施設の従業員やその周辺住民の生命、
身体に重大な危害を及ぼす状況になった」

こんな原発は
「右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである」
となる。

この最高裁判決を判例として、
福井地裁が踏襲し、 

高浜原発再稼働差止め仮処分福井地裁決定要旨で        参照2
「その趣旨は、当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため、原発設備の安全性につき十分な審査を行わせることにある(最高裁判所平成4年10月29日第一小法廷判決、伊方最高裁判決)。そうすると、新規制基準に求められるべき合理性とは、原発の設備が基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような厳格な内容を備えていることであると解すべきことになる。しかるに、新規制基準は上記のとおり、緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。新規制基準は合理性を欠くものである。そうである以上、その新規制基準に本件原発施設が適合するか否かについて判断するまでもなく債権者らが人格権を侵害される具体的危険性即ち被保全債権の存在が認められる。」

「当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こってしまつた」
ので
最高裁判例に照らして、新基準による原発は安全だとは認定出来ない。

万が一に
決死隊を準備しなければならない
原発。

最高裁判例によれば、
「死んでくれるか」なんて、
上司が、部下に圧力をかけることも、自発的に死んでくれる者を募ることも
アウトとなる。

新基準をクリアしたとて、
「他に危害を加える恐れ」がある以上、
許されない。




注)個人の感想です
引用1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
              東京新聞2015年5月5日
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参照1  昭和60(行ツ)133 伊方発電所原子炉設置許可処分取消 平成4年10月29日 第一小法廷 判決 棄却 第46巻7号1174頁 理由 http://hanreisouco.blog45.fc2.com/blog-entry-97.html
**原子炉を設置しようとする者が原子炉の設置、運転につき所定の技術的能力を欠くとき、又は原子炉施設の安全性が確保されていない時は、当該原子炉施設の従業員やその周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼし、周辺の環境を放射能によって汚染するなど、深刻な災害を引き起こすおそれがあることにかんがみ、右災害が万に一にも起こらないようにするため、原子炉設置許可の段階で、原子炉を設置しようとする者の右技術的能力並びに申請にかかわる原子炉施設の位置、構造、及び設備の安全性につき、科学的、専門技術的見地から、十分な審査を行わせることにあるものと解される。**
**右調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があり、あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、被告行政庁の右判断に不合理な点があるものとして、右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法と解すべきである。

参照2 【速報】高浜原発再稼働差止め仮処分福井地裁決定要旨全文を掲載します http://www.news-pj.net/diary/18984
「新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない」
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  by setonokaze | 2015-05-13 07:27 | 東京新聞

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