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双葉町長から町民の皆様へのメッセージ。

双葉町議会は12月20日
井戸川町長の不信任議決案を全会一致で可決した。
町長は議会を解散、出直し選挙が2月3日に行なわれる。
わずか定数8の小議会の解散だ。
有権者数は5400人と言う。


今、
原子力ムラの必死の巻き返しは、全国各地に及んでいる。
脱原発派を、先の選挙では凌駕した。
総得票数は伸びていないのに、脱原発派をやり込めたかに見える。
だが、原発事故の危機的な状況は何も、変わっていない。

8人しかいない町会議員の中に、
2011年の町議選では東電社員の現職Tが当選している。
あとは、推して知るべしだろう。

井戸川町長も、3.11以前は、原子力安全神話を信じていた様だ。
だが、3.11でその矛盾に目覚めたと言う表現がぴったりだろう。

チェリノブイリの5mSv基準。 
ウクライナの子どもたちの様子。
ICRPの1〜20mSv採用への勧告。
将来の子どものことを考えて、今行動すべきと言う提案。
最終貯蔵施設が決まらないのは不問なのに、
しゃにむに進む中間貯蔵施設。

十分すぎるほど議論して町民の皆さんの理解の下に進めるべきです。
と呼びかける。

今、利権に走る。目先に走る。突出する事を嫌う。言いなりになる。
これらは、将来に禍根を残しかねない。
上に立つもの、おごる事なく続くものたちの事を誠に思いやる。
念には念を入れ安全第一に政を行なう。
なかなか出来る事ではない。

歴史が証明する事になるのだろうが、
今、井戸川町長がやろうとしている事が、
間違いないだろう事は明らかだ。



選挙の成り行きに固唾をのんでいる。
 





注)個人の感想です。
引用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

町長メッセージ     平成24年12月20日
福島県双葉町 公式ホームページ臨時サイト【災害版】
http://www.town.futaba.fukushima.jp/message/20121220.html/


町民の皆様へ(その2)

町民の皆様、皆様の苦しみは計り知れないものです。毎日、皆様と話し合いができれば良いのですが、なかなか叶えられませんことをお詫び申し上げます。

 私が一番に取り組んでいますのが、一日も早く安定した生活に戻ることです。双葉町はすぐには住めませんが、どこかに仮に(借りに)住むところを準備しなければなりません。そこで、国と意見が合わないのは避難基準です。国は年間放射線量20mSvを基準にしていますが、チェルノブイリでは悲惨な経験から年間5mSv以上は移住の義務と言う制度を作りました。
 私たちは、この事故で最大の被ばくをさせられました、町民の皆様の健康と家系の継承を守るために、国に基準の見直しを求めています。この基準がすべてです。仮に住む場合は安全でなければなりません。子供たちには、これ以上被ばくはさせられませんし、子どもたちが受ける生涯の放射線量は大きなものになります。事故から25年が経ったウクライナの子供たちには働くことができないブラブラ病が多く発生しているそうです。
 私はこのようなことが一番心配です。町は絶対に事故を起こさないと言われて原発と共生してきました。しかし、今は廃虚にさせられ、町民関係も壊されました。自然も、生活も、生きがい、希望やその他すべてを壊されました。一方どうでしょう。これほど苦しんでいる私たちの思いは、皆さんが納得いくものになっていないのです。これを解決するのが先だと訴えています。

 私が皆さんに多くの情報を出さないと叱られていることは十分承知しています。出したくても出せないのです。納得のいくような情報を国に求めていますが、出してこないのです。国とは隠し事のない交渉をすることを求め続けてきています。町民の皆様を裏切ることは決していたしません。これから多くの情報を出していきます。

 放射線の基準に戻りますが、ICRP(国際放射線防護委員会)勧告を採用していると国では言いますが、国際的に採用している訳ではありません。ヨーロッパには独自の基準があり、アメリカでも自国の基準を作って国民を守っています。最近のICRP勧告では日本を非難しています。もう1~20mSvを採用しなさいと言っています。これは大変なことで、区域見直しも賠償の基準も変わってきます。福島県内に避難している町民を県外に移動してもらう努力はしましたが、関係機関の協力は得られずにいます。しかも盛んに県内に戻す政策が進行しています。県に理由を聞いても納得のいく返事は来ません。町民(県民)の希望を国に強く発信して頂きたいと思います。

 町民の皆さん、損をしないでください。財産には目に見えるものと見えないものが有りますので、区別しなければなりません。目に見えるものは形や重みのあるもの価値が直ぐに判断できるものです。見えないものは未来です。一番心配なのは健康で、被ばくによる障がいであります。ウクライナでは障がいに要する費用が国家の財政を破綻させるような事態になっています。今のウクライナが25年後の日本であってはならないのです。子供に障がいが出ればとんでもない損害です。この見えない、まだ見えていない損害を十分に伝えきれていないもどかしさがあります。まだ発症していないからとか、発症したとしても被ばくとは関係がないと言われる恐れがあります。水俣病のように長い年月をかけて裁判で決着するような経験を町民の皆さんにはさせたくありません。
 昨年の早い時期から町民の皆さんの被ばく検査を国、東電、福島県にお願いし、被ばく防止も合わせてお願いしてきました。しかし、思うようになっていません、原発事故による放射能の影響下に住むことについて拒むべきです。

 損について一部しか言いきれていませんが、一番大きなこと、何年で帰れるかについて申し上げます。今は世界一の事故の大きさのレベル7のままだということ。溶けた核燃料の持ち出し終了が見通せないこと。処理水をどうするのか、核物質の最終処分はどのようにいつまで終わるのかなど多くの要因を考慮して、木村獨協大学准教授が最近の会議の席上、個人の見解として双葉町は場所によっては165年帰れないと発言しました。私には可か不可の判断できませんが、大変重要な言葉だと思います。半分としても80年だとしたら、この損害は甚大なものです。
 また、被ばくの影響についても責任者に対して担保をとっておく必要があります。

 中間貯蔵施設については、議論をしないまま、調査だから認めろと言いますが、この費用の出どころを確かめることが重要です。この施設は30年で県外に出すと国は言っていますが、約束は我々とはまだ出来ていません。この施設の周りには人が住めません。六ヶ所村では2km以内には民家がないようで、双葉町では町の中心部が殆ど入ってしまいます。では、どうするのかの議論が先です。ボーリング調査を行うのは着工です。予算の構成を見ますと、整備事業の下に調査費が付いています。これは行政判断としては着工になります。着工の事実を作らせないために、私は非難覚悟で止めていることをご理解ください。

      平成24年12月20日

                       双葉町長 井戸川 克隆
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  by setonokaze | 2013-01-10 21:54 | 東電原発事故

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