原発があやういわけ 1 #原発
当時の検証が、政府事故調、東電事故調、政府事故調査委員会で行われている。
それぞれの立場があって、なかなか真相に迫れないでいる。
原子炉は、むずかしい、原子力工学をはじめ,色々の工学の塊だ。
素人にはとても、理解出来そうにない。
事故以来、あれこれ、色んな人やマスコミが原因を解説するが、やはり、よく分からない。
制御回路にしても、原子炉制御が第三世代とか、第四世代とかで、ややこしい。
今回のメルトダウンは
どうも、ローテクのところで起ったのではないかと想定してみた。
ハイテク故のローテクミスではないかと。
至極シンプル考えてみる。
原子炉は家庭にある湯沸かしヤカンの巨大なもの。
これで蒸気を作り、蒸気水車をまわして、さらに、発電モーターを廻す。
それだけのこと。
ヤカンの水を沸かすのに、核物質練炭を使う。 *1
酸化ウランを固めたペレットで、ジルコニウム合金約4mの管に入れてある。
これを(BWR今回事故の沸騰水型)で50-80本束ねて、この束400-800束で練炭1個とする。
この1個の練炭をヤカンの中に沈めて湯を沸かす。
ただ、
この練炭、ヤカンの水が無くなると、空焚きとなる。
空焚き時間が長くなると、ヤカンの底が抜け、練炭が融けて下に落ちる。
下の練炭火鉢の中で止まれば、よいのだが、それも、ぬければ、
今度は床(基礎,土台)を溶かすことになる。
どこで止まるかは、練炭の火力次第。
ヤカンの水をなくさない様にすればいいのだが、
今回の地震で、電源停止。続く津波で非常用電源が失われたとされている。
電力、政府のいう、想定外の事象が起ったのだ。
問題は、電源が途絶えたことで、ヤカンが空焚きになりそうになった時、
1. コントロールがきちんと出来たかどうか。
2. 手順に誤りがなかつたか。
3. 原子炉のコントロールシステムに誤りがなかったか。
この3つが出来ていれば、事故は起らなかったはずだった。
1についてはコントロールが出来なかったから、爆発事故になった。
2、3について、事故調により見解が分かれている。
どこが、どう間違っていたのだろうか。
( 続く)
*1 酸化ウランの燃料ペレットは黒色。装荷された燃料集合体を練炭に例えた。
・・・・引用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝日新聞2012年5月1日
by setonokaze | 2012-05-04 23:39 | 東電原発事故