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F1ベントによる水素爆発は排気系に欠陥。1 #genpatsu

保安院が中間報告で原発事故対策30項目を提示した。
ベント配管の独立を求めると言うのだ。
いまだに共用で爆発した可能性がある。と言うのだ。
だから、直ちに改善を命じない。
F1水素爆発の原因なのだから、求めるではなく、改善命令でないとおかしい。
設計ミスを認めたくないのだ。
責任問題になるからだろう。
嘆かわしい。

事故調の中間報告に、このベント配管が単独でなく、
共用が原因で爆発事故が起き、改善が必要だと言う記述はない。
津波対策と包括的記述ばかりだ。
明確な原因解明が事故調に科せられた責務だと思うのだが。

排気塔は4号機と3号機が共用。
3号機から4号機に建屋の空調排気ダクトにつながっていた。
ベントガス(水素ガス)が逆流。
非常用ガス処理系とは、水素ガスを処理する系と言う事。
3号機の水素ガスが4号機に非常用ガス処理系を経由し,
ダクトを通じて原子力建屋内に逆流した。

致命的欠陥
1、排気塔を3号機、4号機と2つの原子炉で共用した。
2、原子力建屋からの排気系と圧力制御室からの系とが並列接続で1本の排気塔に接続されている。
3、原子力建屋からの排気系と圧力制御室からの系とが図によると、非常用ガス処理系放射能除去フイルターの1次側でもつながっている。

{参考 7.1水素爆発の原因(1F-4)
http://www.naiic.jp/wp/wp-content/uploads/2012/01/ik02_chosahoukoku_fix_rev4-1.pdf }


考察
1、 上記1はけっしてしてはならない設計。正常運転時は問題ないが、全電源喪失時は排風機A,B共に動かない。ダンパも、電動なら、作動しない。ダンパは電源喪失時に開位置か、閉位置か。また、如何なる開度なのか、機密性も問題。いずれにしても。電源喪失時は自然換気状態になる。この状態での排気塔共用はガス事故(水素ガス爆発)の原因になる。(後述)
2、 ましてや、原子炉建屋と原子炉圧力制御室よりの排気系がつながっていたのは致命的欠陥。これも、全停電時には上記1と同じ事になる。建屋内のダクトが膨れていた事から明らか。
3、 可燃ガス(水素ガス)の排出は単独で且つ安全な場所まで確実に排出しなければ、事故は防げない。スイスの原発では既に単独排気になっていると、TVレポートにあった。
4、 けっしてしてはならない設計ミスを2つも重ねていた事になる。
5、 他の原発に同様の設計ミスがないか、再発防止のため、早急の検証が必要だ。
                           (続く)

                  引用
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会 中 間 報 告(概要) http://icanps.go.jp/111226HonbunGaitou.pdf

東京電力 事故調査委員会 福島原子力事故調査報告書(中間報告書)の概要 http://www.naiic.jp/wp/wp-content/uploads/2012/01/ik02_chosahoukoku_fix_rev4-1.pdf

             朝日新聞2012年2月2日

F1ベントによる水素爆発は排気系に欠陥。1 #genpatsu_b0242956_0121898.png

  by setonokaze | 2012-02-03 00:44

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